空白

突然、ちょっと変なことを言うけれど...

それまで自分の中で守ってきた'線'みたいなものがあった。ここからははみ出しちゃいけないっていうライン。死ぬ気で守ってきた線。でも、どのタイミングだったからか、このラインから外れたらどうなるのかな？ちょっと外れてみたいな、って思うようになった。

それはちょっとした好奇心と、でもほとんどは、なんか苦しくて、逃げたくて、仕方がないっていう気持ちから来るものだった。

勿論、ダメだのは分かってた。この線から逸れてしまうことはただのバカだよね、って。現実的じゃないし、いろんなものを失うことになる。

でも結局、そういう弱い自分に流されたし、流されてみたかった。周りが何と言おうとも。これは、私が私の意志で決めたこと。

結果、この空白の時間は、無駄と言えば無駄だったと思う。本当に全く何もしていなかったのだから。この間に経験や技術の1つや2つぐらい身につけていれば、自分の価値を少しでも高めることが出来たはずだから。そういう意味では無駄だった。それでも、この時間に意味があったとすれば、以下の2つ。

（1）喜びも苦しみもない、暇な状態も耐えがたい苦痛であるということ

（2）自分は、自分が思ったよりも怠惰な人間だったということ

（1）は、この空白があったからこそ学べたことであり、今回経験した無感情&暇な状態の苦痛と比べればこれから先の困難なんて、どうってことないって思えるのかもしれない。これはただの期待に過ぎないけれど。（2）は、普段から薄々と感じてはいたものの、はっきりと認識出来ていなかった感情。自分は怠惰なんかじゃない、そんなのは自分じゃない、理想じゃないって思っていた。でも、これが本当の自分の姿だ。こういう怠惰な面が、自分にもあるということを受け入れなきゃ。

必ずしも必要な経験だったかというと、そうではなさそうだし、後になってどう活きて来るかは分からない。でも、これが人生だと思ってる。今はこれはこれで良かったんだと思い、今回少しでも学んだことを噛みしめる。